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快適生活研究所情報 2009年06月号

経営姿勢:当社は「いのち」と「こころ」を大切にする経営に徹します

経営理念:信頼のネットワーク、人に優しい天然素材で快適生活のお手伝い

(1)川柳は知的なユーモアー

土曜日NHKラジオの「ぼやき川柳」を聞いていて笑いがとまらなかったものを先ず紹介します。川柳の課題は「めがね」です。「めがね掛け 賢く見えても アホはアホ」

川柳は柄井川柳という名人の名前からきています。川柳と言われる前は「前句付け」と言われていたそうです。例えば「むごいかな むごいかな」の前にくる句を募る。それに応じて「盗人を捕らえてみれば我が子なり」と前句が投じられると言う訳です。

川柳を見直したのは故事来歴を知っていないと分からないという点です。例えば「清盛の医者は裸で脈を取り」これは清盛が亡くなる前に高熱に見舞われ、病室はすごく暑く、医者も裸でそばに寄って脈をとったことから読まれています。川柳で歴史が分かる。ぼやき川柳とレベルが違いました。(ぼやき川柳大好きですが)

(2)園芸のこころ 江尻光一氏

園芸家で蘭の品種改良で有名な江尻光一氏のお話を聞きました。花は何のために咲くのでしょうか。勿論子孫を残すためですが、虫に来てもらうためにきれいに装います。野生の蘭を探して世界の山を歩き回っていたら、野性の蘭が見る人が誰もいない山中でひとり見事な花を咲かせていたそうです。この蘭と温室育ちのランを交配させて強い蘭に改良していくそうです。

ベルサイユのバラが流行った年の春にベルサイユ宮殿に行ってきましたが何も花が咲いていないのです。しかしよく見ると小さな苗が植えられていました。大きく成長するまでじっと待っているのです。日本のように蕾の花がついた鉢を買ってくることはないのです。

シンガポールで花と野菜の展覧会があり、友人同伴で訪れた時の話しです。開門前に小学校の生徒たちががやがやして待っていました。開門すると2,3人のグループに分かれて何かノートに書いています。先ず一つは好きな花を3つ上げさせ、そして何故その花が好きなのか理由を書かせていました。やはり小さい時からの教育が大切だと痛感しました。だからシンガポールは国全体がお庭のようでガーデニングが素晴しいのです。

フランスでオリーブの苗を植えている老人に出会いました。これまでご先祖さまが植えてくれたもので食べさせてもらったから、今度は孫たちのために苗を植えていると。

花を考えると種から植えて手をかけてその成長を楽しみ、時間をかけて楽しみを得るのが園芸です。

江尻氏から私たちに沢山の提案がありました。一つだけ紹介します。お孫さんと一緒に園芸をやってはどうですか。長い人生経験を持つじじ、ばばと、これから大人に成長する孫と一緒に苗を植えて名札を立てるのです。何年か経って花が咲くようになった時、じじ、ばばをお孫さんが思い出すようになります。これが園芸の醍醐味です。

最後のお話にはうなりました。本物の色は花と釣れたばかりの魚の色です。子供たちに本物の色を見せて色彩教育をすることが大切です。また、パンジーのような一年草ばかり植えないで、すずらんのような宿根草を植えてください。春また君に会えたねと話せる。あわせて落葉樹を植えてください。四季を感じます。それが和歌や俳句に繋がっていきます。