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快適生活研究所情報 2012年8月号

経営姿勢:当社は「いのち」と「こころ」を大切にする経営に徹します

経営理念:信頼のネットワーク、人に優しい天然素材で快適生活のお手伝い

(1)大震災にも神社は残った 熊谷 航 氏

 放射能汚染で福島行きを尻込みする中、海洋プランニングの熊谷さんは調査に乗り出しました。きっかけは海側から全ての被災地を調査する中で神社が残っていることに気が付いたことです。「南相馬市原町区を訪れた時、あたり一帯多くの家が流され瓦礫の山なのに、そこだけがポツンと残っていたのが照崎神社でした。しかも境内が綺麗に掃き清められていたのに感動しました。後で分かりましたが、それは行方不明の身内を探しに来られた人達がその合間に掃除されたのでした。…調査した結果ですが、福島県の南相馬市から新地町までの海側には神社や祠などが83あります。その中で流されたのは14箇所でした。実際にその場所に立ってみて分かったのは、神社がちょうど境目になっていて海側は津波でやられ、陸側は大丈夫だったことです。地形データに神社の位置と国土地理院から発表された津波の浸水線を組み合わせると何と神社が浸水線上にあることに気付きました。しかもその神社が全て高台にあるわけではありません。そのラインから外れている14の神社は完全にやられていました。それは何故か調べて分かったことですが、神社が比較的新しいことでした。逆に流されなかったほとんどの神社は千年以上の歴史があるような古い神社でした。…調査した上での推察ですが、今回の浸水線は昔の干潟や湿地と陸地の境目だったのではないか。多くの場合、神社よりも内陸に生活圏があり、その生活圏と海側の境目に神社が建てられたと思います。こう考えると神社が一定の標高に建てられていたと言うのも納得がいきます。高台に神社がある場合でも頂上ではなく中腹あたりにありました。頂上に建つ神社はひとつもなく、津波はギリギリのところまできていました。…もう一つこの地方には居久根という座敷林があり、津波の勢いを止めていました。神社の裏手に樹齢300年の江戸彼岸桜が植わっていて、それが流れてきた家を堰き止めていました。それがなければ社殿はふっ飛ばされていたそうです。ところが鎮守の森は杉がほとんどで、根の張りが浅いので根こそぎやられていました。根が張る樹木に素晴らしい防災機能があることを今回の津波で見直す必要があると思います。」
 最後に熊谷氏はこう結論づけておられます。「むしろ地域の暮らしの精神的な柱として神社が果した役割に鑑みて、防災を含めてもう一度地域の生き方を検討した方がよほど自然だと思うんです。津波を免れた神社から何を学ぶかというと、僕は昔の人が持っていた生活の中で自然と付き合う物理的、心情的な距離感というものを取り戻す必要があると感じるようになりました。…神社や集会所、里山のように、普段の生活に身近なものを見直すべきだと思います。例えば神社を標高線上に結んだラインに居久根のグリーンベルトを作るというのも、そうした考えに基づいた案の一つです。…千年以上の歴史のある神社が貴重な教訓を我々に残してくれているのですから、それを千年先の子孫に繋げることが出来るように、これからも復興に向けて一石を投じていきたいと思います。」

(2)お墓参りに「まもるくん」

 「まもるくん」の特徴の一つに害虫忌避効果があります。夏ゴキブリと共にいやなのは蚊です。知らぬ間に刺されてしばらく痒さを我慢しなくてはなりません。私の経験では30分間持ちます。丁度お墓参りをするのにぴったりではないでしょうか。